「介護事務に興味はあるけど、どんな仕事をしているのかよく分からない…」という方へ!介護事務の基本的な仕事内容を紹介します。
ここでは、介護事務の仕事内容と合わせて必要なスキルや資格についてもふれているので、ぜひ参考にしてください。
介護事務とは
介護職をサポートする、事務作業中心のお仕事
介護事務とは、介護施設で働く事務員のことです。「事務員」と言われても、経験したことがないと、あんまりピンときませんよね。そこでまずは、介護職との違いについて説明します。
介護職とは、利用者が快適に生活できるようにお手伝いするお仕事。いわば介護現場のプロです。一方、介護事務のお仕事は介護職をサポートすることです。仕事内容は、備品発注や来客対応などのデスクワークがメインなので、現場に入って介護することはありません。
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ここからは、具体的な仕事内容について紹介します。
【仕事内容1】介護報酬請求
介護報酬請求は、もっとも大切な介護事務のお仕事の一つです。なじみのない言葉なので、少し難しいかもしれませんね。
簡単に言うと「今月は、○○円支払ってください」と国に請求することです。介護サービスは費用が高いため、利用者が全額払うのは大変です。そこで、国が利用料の9割を負担し、利用者の代わりに介護施設に支払います。
例えば、1泊10,000円で泊まったとき、利用者は1,000円を介護施設に支払います。そして残りの9,000円は国が介護施設に支払うようなイメージです。このとき、国が支払う9,000円を介護報酬と言います。
介護施設にとって介護報酬は重要な収入源。介護事務は、介護報酬をもらうために、請求書を作って請求します。
【仕事内容2】利用者用の請求書を作成
介護報酬を国に請求したら、残りの1割を利用者に請求します。このときの請求書を作るのも介護事務のお仕事です。
この請求書も「引き落とし締め切り日」に間に合うように、作成しなければなりません。毎月一人一人の請求書を作って請求するまでが、介護事務のお仕事です。
【仕事内容3】備品の発注
介護事務は、テープや封筒などの備品発注も行います。おむつやゴム手袋など、介護職の方が必要とする備品もチェックし、足りなくならないように発注します。
【仕事内容4】電話対応
事務所での電話は、基本的に介護事務が受けます。問い合わせの電話は、市役所や利用者の家族からかかってくるのが一般的です。
電話対応では、「誰から、どのような要件か」を聞いて、適切に対応します。サービス内容など、自分で答えられることはその場で回答し、自分で対応できないときは担当者に取り次ぎます。
業者からの電話の場合、「誰に用事があるのか」を伝えてくれるので、基本的には取り次ぐだけ。自分で対応することは少ないので、とくに困ることはありません。
一般の方の場合、誰に電話をすればいいか分からないまま、かけてくることがあります。そのため、しっかり要件をヒアリングするのが大切です。
電話対応は緊張するかもしれませんが、専門用語について勉強しておくと、かなり楽になります。
【仕事内容5】来客対応
来客対応とは、業者や新規の利用者が来たときの対応です。お客さまが来る日はあらかじめ決まっているので、人数と来客時間を確認しておき、お茶の準備や室温を調節しておきます。
とくに、初めて来る人にとって、第一印象はとっても重要。お客さまが過ごしやすいように気を配るのが大切です。
【仕事内容6】勤怠管理
給料計算などの勤怠管理も介護事務のお仕事です。職員の給料に関わるので、間違いのない正確な作業が求められます。夜勤がある施設だと、1カ月のシフトを確認しながら夜勤手当の計算なども行います
【仕事内容7】施設整備
冷暖房が効かなかったり、電気がつかなかったり、設備トラブルが起きたときの対応も介護事務が行います。また介護に使う設備が故障しているときは、介護職にも状況を説明して一緒に対策を考えることもあります。
これらの7つが介護事務の主な仕事内容です。計算や資料作成などのデスクワークが中心。仕事内容に求められるスキルを知っておくと、スムーズにお仕事ができます!
ここからは、介護事務で必要なスキルを3つ紹介します。
介護事務に求められる3つの能力
介護事務に必要な能力は、大きく分けて3つあります。
納期を守り仕事をてきぱき進める力
介護事務では、納期を守ることがとにかく重要です。納期に遅れると、介護報酬を国からもらえなかったり、大問題につながることもあります。そのため納期に遅れないように、てきぱきと仕事を片付けていく力が必要です。
コミュニケーション能力
事務所には一般の方からの電話もかかってきます。このとき、専門知識で説明すると、相手にうまく伝わらないことがあります。なので、難しいことをかみ砕いて説明できるコミュニケーション能力も問われます。
介護保険の知識
なにより、介護保険について理解しておくことが重要です。介護業界は人員不足なので、知識を身につけていなくても未経験で採用してもらうことはできます。
しかし、介護事務の仕事をするためには、介護保険の知識が無くてはなりません。また、保険制度は3年に一度改定されますので、その都度新しい知識を身に着ける必要があります。さらには、基礎知識に加えて現場での実践スキルやその職場のルールも覚えなくてはならず、未経験から始めた方からは、「覚えることが多すぎて覚えられない」という声を聴きます。
介護事務は毎月介護報酬の請求をしなくてはならず、月末は忙しくなり周りのスタッフも苛立っていることがあります。そんな中で基礎的なことでつまずいていると周りのスタッフから疎まれて職場での人間関係にも影響することがあります。
そうならないためにも、未経験から介護事務にチャレンジする方は資格取得に向けて勉強する中で、介護事務の基礎知識を身に着けておきましょう。言葉を知っておくだけでも、「介護について勉強している」と周りも分かるので、仕事を任されやすくなります。
また、介護保険について詳しい人は少ないため、理解している人は貴重な人材として重宝されます。例えば、よく勉強しているとすぐに仕事を任せてもらえるので、役職につきやすくなり、昇級のチャンスも広がります。
介護事務がつらいといわれる理由
現場での手伝いも求められる
「介護事務で採用されたので、私の業務はデスクワークだけ」とはいかないこともあります。介護業界は人手不足の施設も多く、時には介助の補助や雑務を頼まれる可能性があることを想定しておきましょう。
それを全く想定していない状態で、事務以外の業務の依頼を受けると「介護事務で採用されたのに…」と不満が募り、介護事務の仕事がつらいと感じてしまいます。「介助の手伝いがあるかもしれない」という点を許容できれば、問題ないでしょう。
もし気になるようであれば、面接の際に確認してみてください。合わなさそうであれば辞退することも可能です。
月末・月初が忙しい
介護事務のコアな業務「介護報酬請求」は、月末・月初が繁忙期です。これは1ヶ月分の介護報酬の集計や請求手続きによるものです。
そして介護報酬請求は、その結果として施設に入ってくるお金が決まる、非常に重要な業務です。業務の量と合わせて神経を使うことに対してつらさを感じることもあるかもしれません。
月末・月初は繁忙期であることは事前におくことを頭に入れ、月末・月初のスケジュールは公私とも余裕を持って立てておきましょう。気持ちにも余裕ができ、繁忙期のつらさも和らぎますよ。
介護事務に向いているかいないか、詳しく知りたい方は下記の参考記事もご覧ください。
介護事務になるには
面接前に介護事務の資格を勉強しておくと有利
介護事務員になるために必要な資格はありませんが、介護事務の資格は勉強しておきましょう。求人に応募した際にアピールできたり採用後の業務がスムーズになったりします。
このページで紹介した、介護報酬の請求などの業務には専門的な知識が必要です。採用面接の際に介護事務の実務的な会話ができると、面接官にも好印象を与えられます。例えば、ケアクラークは初心者におすすめのオーソドックスな資格です。
知識ゼロの状態で面接を受けるのは多少なりとも他の応募者に劣ってしまうリスクはあることを理解しておきましょう。
まとめ
介護事務の仕事内容・必要なスキルについて紹介しました。
介護事務は、介護職が働きやすくなるためのサポート役。高齢化が進むと介護施設を利用する人が増えるため、介護事務の需要が高まります。
介護事務になるために必要な資格はないので、無資格でも採用されます。しかし何も知らない人より、介護保険について知っている人が有利です。
入社してからだと、仕事内容を覚えるのが大変でじっくり勉強できません。そのため、転職するまでに、「介護事務のノウハウ」が学べる講座で勉強しておきましょう。ぜひ介護保険の知識を身につけて、即戦力として活躍してくださいね!
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