費用で講座を選ぶ
複数のスクールから、様々な介護事務講座が出ています。どの講座を選べばいいのか、人によって講座を選ぶ基準やポイントは違ってきます。今回は選ぶ際もっとも比べやすい費用、そして資格取得後にとても重要な就職支援について比較をしました。
まず費用の面から、講座を比べてみましょう。講座によって価格の違いは、どの程度差があるのか、介護事務講座の『通信講座』と『通学講座』を一覧にまとめてみました。
各講座によって目指せる資格にも違いがあるので、費用と一緒に比較をしてみてください。(2022年1月更新)
【通信講座】受講費用 比較一覧
スクール名 / 講座名 | 受講費用 | 目指せる資格試験 |
---|---|---|
ヒューマンアカデミー/通信講座/ 介護保険請求事務講座 (コンピュータ学習含む) 【資料請求】 | 35,000円 | 介護事務士 |
日本医療事務協会 / 介護事務講座 通信コース 【資料請求】 | 47,300円 | 介護報酬請求事務技能検定試験 |
※上記以外にも介護事務講座を開講しているスクールはあります。
ニチイ:
介護事務講座
39,600円
【通学講座】受講費用 比較一覧
通信と通学で比較してみると、通信講座では3万円台が主になっています。それに比べ通学講座は、通信講座に比べ1万円程度高くなっています。
スクール名 / 講座名 | 受講費用 | 目指せる資格試験 |
---|---|---|
日本医療事務協会 / 介護薬局事務講座 通学コース (コンピュータ学習なし) 【資料請求】 | 49,500円 | ・介護報酬請求事務技能検定試験 |
価格面だけを見ると通信講座の方が安くお得に見えますが、通学講座では講師の直接指導が受けられ、学習上の疑問をすぐに質問できるなどのメリットがあります。
この他にも、取得できる資格によって価格に差が出ています。介護事務には民間の資格が複数あり、資格ごとに認定団体が異なります。講座によって対応している資格が違い、中にはスクールの修了証を発行するのみの場合もあります。どの資格が一番いいと一概には言えませんが、対応資格によって受講料、そして受験料も変わるので確認をしておきましょう。
費用を比較する際には、単に費用の違いだけで選ぶのではなく、費用に何が含まれているのかを見ることが重要です。
就職支援で講座を選ぶ
講座を選ぶ際、就職支援の有無を確認することはとても重要です。
受講後に資格を取得できたとしても、すぐに就職できるわけではありません。多くの介護事務の求人で、未経験者よりも経験者が求められます。無資格の未経験者よりも、資格を持っていた方が就職には有利ですが、難しいのが現状です。
そこで確認したいのが、スクールや講座ごとに行われる就職支援です。 全てのスクールや講座で実施されているわけではありませんが、様々な就職支援を受けることができます。
スクール | サポート内容 |
---|---|
ヒューマンアカデミー/通信講座 | ・個別相談、面接対策など ・関連求人サイトの最新情報を閲覧、活用 |
日本医療事務協会 | ・カウンセリング、模擬面接、面接同行など ・提携機関への派遣、紹介 |
生涯学習のユーキャン | ・就職ガイドが同封 (※履歴書の書き方、面接時のアドバイスなど) |
スクールによって就職支援の範囲は異なります。ガイドブックで履歴書の書き方などを指導するものや、個別相談に応じるスクールまで様々です。ただここで気をつけてもらいたいのが、自分にとって何が必要かを考えることです。
今まで就職や転職活動の経験がある方なら、履歴書や面接のアドバイスはそれほど必要としないでしょう。自宅近くの施設で求人案内を見つけた人なら、求人情報は足りているかもしれません。
未経験での介護事務への就職は難しいのが現状です。就職支援は多くあった方がいいですが、自分にとって必要なサポートは何かを考えてから選びましょう。
費用・就職支援以外にもある講座選びのポイント
費用と就職支援の点から講座選びを紹介してきましたが、それ以外にもおさえておきたいポイントがあります。
1.学習期間を確認する
講座によって学習期間が異なります。
学習範囲や、特にパソコン学習の有無で学習期間は違ってきます。3日間の通学で終了するものや、4ヶ月程度の学習になるものまで様々です
短期間で学習を終え、すぐに資格取得試験に臨むことがベストですが、無理なく確実に合格できるスケジュールで、講座を選ぶといいでしょう。
2.サポート体制を確認する
スクールのサポートには上記でまとめた就職支援も含まれますが、その他にも様々なサポートがあります。
振替授業、受講期間の延長、メールや電話での質問に対応、在宅で資格試験を受けられる、などがあります。
質問対応では、返答までの日数がスクールによって異なります。2~3日程度の場合や、1週間以上かかる場合もあります。
受講前なので、「どのようなサポートが自分にとって必要か」と考えるのは難しいかもしれません。しかし、サポート体制が多ければ安心して受講することができるので、就職支援と一緒に確認しておくといいでしょう。
3.最新情報を確認する
スクールによって、お得なキャンペーンや割引情報を期間限定で紹介している場合があります。 このような最新の情報を手に入れるには、無料のパンフレット送付が有効です
キャンペーンなどが実施される機会は様々ですが、夏休みや冬休みなどの長期の休みに実施されることが多いです。 まずは気になるスクールのパンフレットを請求し、価格などを調べてみましょう。
あなたに合う介護事務講座は?
とにかく早く働きたい方には
資格がなくても就職はできますが、就職サポートのある講座を選ぶのもおすすめです。
【ヒューマンアカデミー/通信講座 / 介護保険請求事務講座】
【日本医療事務協会 / 介護事務通信講座】
【日本医療事務協会 / 介護薬局事務講座 通学コース】
これらの講座は、就職相談や仕事紹介も行っています。就職サポートを受けない場合より、早く働くことができるでしょう。
また介護事務の資格を保持していると、介護報酬制度などの知識があるとみなされ、無資格者よりも就職活動で有利になることもあります。 早く働くためには、短期間で資格取得が目指せる講座もおすすめです。紹介した3つの講座なら、短期間で資格取得が目指せます。
【ヒューマンアカデミー/通信講座 / 介護保険請求事務講座】では、講座修了と同時に資格取得ができます。標準学習期間は4ヶ月ですが、通信講座なのでスケジュールによって期間を短縮することもできます。
【日本医療事務協会 / 介護事務通信講座】は、在宅試験を毎月実施しています。受講期間は最短1ヶ月なので、短期間での修了が目指せます。
【日本医療事務協会 / 介護薬局事務講座 通学コース】では、受講回数が3日間と、もっとも短いです。試験は年6回の実施ですが、受講修了後すぐに試験日程があれば、短期間で資格を目指せます。
就職できるか不安な方には
就職の不安を払拭するには、就職支援のプロに相談ができるといいでしょう。下記の講座なら、キャリアアドバイザーの相談が受けられるのでおすすめです。
【日本医療事務協会 / 介護事務通信講座】
【日本医療事務協会 / 介護薬局事務講座 通学コース】
現場を知ったアドバイザーが、採用側が求めている人材について説明してくれます。履歴書の書き方、面接の受け方の指導もあるので、万全の態勢で就職活動にのぞめます。 その他にも仕事の紹介も行っているので、アドバイザーと一緒に自分に合った仕事先を探すことができます。
【ヒューマンアカデミー/通信講座 / 介護保険請求事務講座】
この講座でも仕事の紹介を行っており、経験豊富なアドバイザーが就職相談にのってくれます。アドバイザーによる自己分析により、自分に合った就職先を探すことができます。
その他にも【生涯学習のユーキャン / 介護事務講座】では、履歴書の作成や面接時の対応などがまとめられた「就職ガイド」がもらえます。
就職後の知識不足を避けたい方には
介護事務に関する知識が多ければ、就業後の業務にスムーズに入ることができます。知識を多く得るには、幅広い内容を学習できる講座がおすすめです
【ニチイ / 介護事務講座 通学】
【日本医療事務協会 / 介護事務通信+介護事務コンピュータ通信講座】
【ヒューマンアカデミー/通信講座 / 介護保険請求事務講座】
これらの講座には介護事務の現場で使われる、コンピュータ操作の学習が含まれています。【ニチイ / 介護事務講座 通学】では、現場での人間関係についてやヘルパーステーションなどの実務についてなど、介護現場で役立つカリキュラムも組まれています。
これら以外の講座でも、介護事務の現場で必要とされる介護保険制度、介護報酬制度について学ぶことができます。介護保険制度、介護報酬制度の他に、どの程度のスキルを得て業務にのぞみたいのか、考えてから講座を選ぶといいでしょう。
学習時間の確保が難しい方には
通信講座なら、学習時間の確保が難しくても、空いた時間に学習を進めることができます。
【ヒューマンアカデミー/通信講座 / 介護保険請求事務講座】
【ニチイ / 介護事務講座 通信】
【生涯学習のユーキャン / 介護事務講座】
【日本医療事務協会 / 介護事務通信+介護事務コンピュータ通信講座】
これらの通信講座では、介護保険制度、介護報酬制度などに関して、通学講座と同じ内容を学習することができます。また、どの講座も学習サポートがあるので、講座の疑問点にメールなどで対応しています。教室に行かなくても、自宅などで自分のペースに合わせて資格取得を目指せます。
通学講座は時間の制約があり、通うのが難しいと思われるかもしれませんが、通学が可能になるケースもあります。受講コースが土日や夜間に開講しているもの、教室が駅近で仕事帰りに寄れる場合もあります。
通信講座もおすすめですが、通学講座も検討してみてもいいかもしれません。
一番安い講座で資格取得したい方には
一番安い講座は、コンピュータ学習が含まれた35,000円の【ヒューマンアカデミー/通信講座 / 介護保険請求事務講座】です。
その他にも受講費用があまり変わらない、39,600円の【ニチイ / 介護事務講座 通信】や、39,000円の【生涯学習のユーキャン / 介護事務講座】もおすすめです。
コンピュータ学習は含まれませんが、【ニチイ / 介護事務講座 通信】なら現場で役立つカリキュラムを学習でき、【生涯学習のユーキャン / 介護事務講座】ではスマホを使用した学習が行われます。費用があまり変わらない、この二つの講座も候補にしてもいいかもしれません。
介護保険制度について詳しくなりたい方には
通信、通学、どの講座でも介護保険制度についてしっかりと学べます。就職をしない場合でも、介護事務の講座で学んだことは役に立てることができます。
もし家族で介護保険を利用することがある場合、学習内容を活かすことができます。就職のためだけではなく、家族のためにもなるのが、介護事務の講座です。
必要なもの、足りているものは、受講者によって違うため、おすすめできる講座は異なってきます。自分の現状を整理し、それから講座選びを始めるとピッタリの講座が選べます。